2019年6月5日

新刊発売です。

単著『教師の悩みは、すべて小説に書いてある』(小鳥遊書房)が、いよいよ発売開始となりました。これを書きながらずっと考えていたことは、いったい教育という「現実」に、文学という「虚構」はどこまで有効活用できるのか、ということ。文字どおり、いま自分にできることのすべてを注ぎ込み、書き下ろしました。ぜひ、お手にとってみてください!





2019年4月27日

近刊『教師の悩みは、すべて小説に書いてある』

拙著『教師の悩みは、すべて小説に書いてある』(小鳥遊書房、近刊)の書影が、公式ページにアップされました。


サブタイトルにもあるとおり、本書は第一に「文学案内」です。「教える」ということの困難を、ともに乗り越えていけるような小説をセレクトしましたので、現役教師の方はもちろんのこと、「先生」になる日を夢見てがんばっている学生のみなさんにも、ぜひお手にとっていただきたいと思います。

発売予定日は、6月7日です。

2019年4月25日

今年度の授業と研究

2019年度も、気がつけばすでに3週目。授業も研究も、順調な滑り出しです。

今年度の英語は、「ドキュメンタリー・フィルム」と「アート・ヒストリー」がテーマ。貴重な映像資料を活用しながら、鑑賞力と語学力の両方のボトムアップをはかります。

また、少人数制の文化ゼミでは、ショートショートの神様・星新一を「精読」しています。なぜ彼の作品は「短すぎる」必要があったのか。フェミニズム批評、ポストコロニアリズム理論、そしてアダプテーション論などなどを応用しながら、まさかの深読み(!)を楽しく実践しています。

大学院では「メディア図書館論」を新たに担当。毎週さまざまな「図書館論」を読み解きながら、受講生一人ひとりに「理想の図書館」を模索してもらいます。

そして、研究面での今年度最初の成果物は、小鳥遊書房より近日刊行予定の単著『教師の悩みは、すべて小説に書いてある』です。夏目漱石の『坊っちゃん』から湊かなえの『告白』まで、日本の近現代小説に描かれた教師像を、「先生視点」から再読する、自分としてもかなり実験的な文学批評となりました。カバー見本が公開され次第、こちらのブログでもお知らせします。

さらに、この4月からは科学研究費の助成も得て、「ソラスタルジア研究を応用した環境表象文化史の構築」という個人プロジェクトも始まりました。"solastalgia"とは、ちょっと聞きなれない用語ですが、これは私が一貫して取り組んできたノスタルジア研究の進化形だと言えます。

この他にも、昨年度からのノベライゼーション論も、継続執筆中です。

さまざまな観点から文学に向き合い、そして、その成果をいかにして文学の外へと発信していくか。

今年度も、学生のみなさんと多くの知的冒険に乗り出していきたいと思います!




2019年3月30日

共著『21世紀の論点』まもなく発売

共著『高校生と考える21世紀の論点』(左右社)が、まもなく発売です。

本書は、桐光学園での訪問授業に基づく企画で、執筆陣も以下の通り多彩です。

阿部公彦、伊藤亜紗、井上寿一、植本一子、大崎麻子、大澤聡、樺山紘一、貴戸理恵、島田雅彦、島内裕子、多和田葉子、竹信三恵子、土井善晴、富永京子、中谷礼仁、仲野徹、野崎歓、長谷川逸子、羽生善治、早野龍五、古川日出男、穂村弘、前田司郎、丸山宗利、三中信宏、三輪眞弘、やなぎみわ、山本貴光、若松英輔(敬称略)

私は、第5章にアダプテーション論「伝えることの難しさ(と面白さ)」を寄稿しました。書店でみかけたさいには、ぜひお手にとってみて下さい!

http://sayusha.com/catalog/books/p9784865282290


❖目次

〈第1章 自分の声を聴く〉
決断力を磨く 羽生善治
ものをつくること、現実を生きること 古川日出男
絶対なんて絶対ない 前田司郎
自分という人生を生きる 植本一子
不思議の国フランス 野崎歓



〈第2章 社会の向かう方向を読む〉
「わがまま」が社会を変える 富永京子
世界は日本をどう見ているのか 井上寿一
SDGsってなんだろう 大崎麻子
働くってどういうことだろう 竹信三恵子
コミュ力と生きづらさ 城戸理恵



〈第3章 科学の発想と方法を知る〉
視覚なしで世界を見てみよう 伊藤亜紗
科学とはなにか? 仲野徹
分類と系統の世界観 三中信宏
世界から世間へ 早野龍五



〈第4章 ひととものの歴史から探る〉
食事とは 土井善晴
歩行と時間 島田雅彦
人はなぜ遊ぶのか 山本貴光
アリの巣をめぐる冒険 丸山宗利
印刷と人類が来た道 樺山紘一



〈第5章 AI時代を生き抜く感性〉
豊かな建築を目指して 長谷川逸子
時計じかけの芸術? 三輪眞弘
主と個の芸術 やなぎみわ
伝えることの難しさ(と面白さ) 波戸岡景太
動く大地の暮らし 中谷礼仁



〈第6章 ことばを鍛える〉
いのちと人間 多和田葉子
ことばの不思議 穂村弘
英語の勉強、どこからはじめる?どこまでやる? 阿部公彦
今、なぜ、古典を読むのか 島内裕子
本を読めと大人たちは言うけれど 大澤聡
読むと書く 若松英輔



2019年3月29日

週間読書人の書評

本日付の「週間読書人」にドン・デリーロ『ポイント・オメガ』(水声社)の書評を寄稿しました。

相対的な若さと老い。そうしたタイムラグのなかで移ろうデリーロの小説に、もはや長編や中編といった区別もなくなりかけているのだとするならば……

デリーロ渾身の《小説》に、ぜひ手を伸ばしていただければと思います!





2019年3月10日

シンポジウムのお知らせ

今月21日に明治学院大学で開催されるシンポジウム「トランスレーション・アダプテーション・インターテクスチュアリティ」に登壇します。詳細は以下の通りです。ご興味のあるかたはぜひ!

◆ ◆ ◆
言語文化研究所主催シンポジウム
トランスレーション・アダプテーション・インターテクスチュアリティ 2019

開催日 : 2019年3月21日

時間 : 11:00~18:30

会場 : 白金校舎本館3階1308教室(入場無料・予約不要)

◆シンポジウム概要◆ : 昨年度に引き続き、シンポジウム「トランスレーション・アダプテーション・インターテクスチュアリティ」を開催します。前回は登壇者の専門が多地域に渡り、特に地域間の比較研究が実り豊かな成果となりました。今回は映画化を中心に、舞台化やアニメ化などの様々なメディアにおけるアダプテーションに関するシンポジウムとなります。各研究の第一人者に加えて、実際の作品製作に携わっている方も発表が決まっており、アダプテーションについて多角度からの考察が展開される予定です。


◆タイムテーブル◆ : 
11:00-12:30  ワークショップ
・宮本裕子「何がアダプテーションではないのか――今敏のアニメーションから考えるアダプテーション研究の方法論」(ディスカッサント 貞廣真紀 JA日下 本多まりえ)

休憩

13:30-15:30  シンポジウム(1)
・佐藤元状「アプロプリエーション・アートとしての現代小説――村上春樹『アフターダーク』を読む」
・波戸岡景太「ノベライゼーションは映画を超えるか」
・高美哿「文体と「影」の映像化:市川準の『トニー滝谷』」

15:45-17:45 シンポジウム(2)
・大野裕之「チャップリンとアダプテーション」<『音楽劇ライムライト』
・中垣恒太郎「この世界を “animate”する試み――トランスメディア・ナラティヴとしてのアニメ文化の現在」
・須川亜紀子「2.5次元文化における虚構的身体とファンの関与――ハイブリッドリアリティ下のトランスナラティヴ」

2019年2月26日

『ユリイカ』3月号発売

本日発売の雑誌『ユリイカ』(岩合光昭特集)に、論考「ヒトの言葉が守るもの:岩合光昭の「写文集」を読む」を寄稿しました。岩合氏の初監督作品『ねことじいちゃん』の公開にあわせての特集号です。書店で見かけましたら、ぜひお手に取ってみてください!


2019年2月6日

「すばる」の特集です。

昨年12月に開催された作家・古川日出男さんの20周年記念イベントが、本日発売の雑誌「すばる」3月号の特集として掲載されています。(http://subaru.shueisha.co.jp


わたしは、「『では。よし。』と彼は云う」という題のエッセイで、連作掌編集『4444』の世界にダイブしてみました。あの日、会場に来られた方もそうでなかった方も、ぜひ本誌をお手にとってみてください!

2019年1月28日

【告知】明治大学総合文化/総合芸術のイベント

大学の2月は、年度の総決算の月ということで、わたしたち総合文化教室(学部)および総合芸術系(大学院)でも、下記のような二大イベントが開催されます。

まず第一弾は、特別対談「ハイデガーと総合芸術」。私たちの大学院プログラムで長く教鞭をとられてきた社会学者の大澤真幸先生と、総合芸術系主任の哲学者・鞍田崇先生が、あのハイデガーをめぐって熱い議論をたたかわせます。共通テキストに中村貴志訳のハイデガー講演録「建てる・住まう・考える」を使用しますので、ご参加をお考えの方は(参加無料です)、同テキストが収録されている中村著『ハイデッガーの建築論』の予習をお願いいたします。日時は、2月20日15:30スタートです。



そして、イベント第二弾は、私たち理工学部総合文化教室の父、菊池良生先生の最終講義「第二次ウィーン包囲」です。ハプスブルク家の権威にして、そのめくるめく歴史語りが新書や文庫となって圧倒的な支持を集めている菊池先生のご講義を、ぜひライブでご堪能ください。こちらも参加無料で、日時は、2月22日14:00スタートとなります。




みなさまのお越しを、お待ちしております!

2018年12月26日

ラディカルな意志のスタイルズ、発売です。

スーザン・ソンタグの第二評論集『ラディカルな意志のスタイルズ』の完全翻訳版が発売されました。書店でお見かけの際は、ぜひお手にとってみてください!

【目次】

 I
 沈黙の美学
 ポルノグラフィ的想像力
 みずからに抗って考えること シオランをめぐって

 II
 演劇と映画
 ベルイマンの『仮面/ペルソナ』
 ゴダール

 III
 アメリカで起こっていること
 ハノイへの旅

 訳者解説「解釈者から訪問者へ ソンタグ・リポートの使用法」波戸岡景太

 訳者あとがき 管啓次郎


△ 河出書房新社より、12月末発売。