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法政大学・波戸岡景太の公式ブログです。主に、自身の研究成果をお知らせします。

5/21/2025

【連載】立東舎コラム、第3回です。

ウェブ連載「ネトフリで知るアメリカのリアル」も、いよいよ第3回に入りました。

今回のタイトルは「ソウルメイトを待ちながら:アメリカに暮らすユダヤ人たちの婚活と成人式事情」です。

ぜひご一読ください!

========以下、試し読み========

【連載】波戸岡景太『ネトフリで知る アメリカのリアル』

 Ch.3 ソウルメイトを待ちながら:アメリカに暮らすユダヤ人たちの婚活と成人式事情

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作品につきものの「邦題」が苦手な人は、きっと少なくないはずだ。ネットフリックスのコンテンツでも、『今ドキ!ユダヤ式婚活事情』(2023)や『バト・ミツバにはゼッタイ呼ばないから』(2023)といった日本語のタイトルを目にして、「おお、これはゼッタイ見なくては!」と期待値を上げる人が、いったいどれくらいいるだろう?

もちろん、凡庸で説明過多な邦題なくしては、私たちはなかなか自分の求めるコンテンツを見つけ出すことができない。ことに、独自のルールと特別な言語でかたち作られるユダヤ文化のようなテーマに挑むにあたっては、邦題はむしろベタなくらいでなければ気軽に再生ボタンをクリックすることもできないだろう。

そして結論から言ってしまえば、『今ドキ!ユダヤ式婚活事情』も『バト・ミツバにはゼッタイ呼ばないから』も、いずれも「見ておいてよかった!」と思える作品だった。アメリカ文学研究者という仕事柄、ユダヤ系の作家たちが物語るアメリカには親しんできたつもりだったが、ここまでカジュアルでかつまたナイーブなユダヤ事情を、私はまったく知らなかったのである。

(続きは本編で)